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<その2>米ドル建て資産をETF「売り」でヘッジする

日経平均株価はFXのヘッジに活用できる

日ごろ目にしているマーケット情報といえば、アメリカの株価よりむしろ、ドルの対円レートだ、という人も多いかもしれません。FXや米ドル建てMMFなど、ドルに投資している人ならなおのこと、為替はいつも気にしている市場でしょう。

ドルの対円レートが日本株に影響を与えているだろうことは、これもまた多くの人が感じているところだと思います。実際、「円高ドル安になると日本株は売られる」「円安ドル高になると日本株が買われる」というのが、今さら言うほどのことでもない、当たり前のような光景です。

ただ、日経平均株価とドル円レートのチャートを見てみると、昔からそうだったわけではないことがわかります。

90年代の半ばから2005年辺りまでは、むしろドルの対円レートが下降トレンドになると日経平均株価は上昇トレンド、ドルの対円レートが上昇トレンドになると日経平均株価は下降トレンドになるという、いまとは逆の関係でした。その傾向が変化しだしたのは2005年半ば辺りからと、比較的最近のことです。その後「円高ドル安=株安」「円安ドル高=株高」の傾向が強くなり、現状は、ドルと日経平均株価はほとんど同じような動きになっています。

これだけ動きが似ているのなら、ドルの売買のヘッジとして日経平均株価を使う、あるいは逆に、日本株の売買のヘッジにドルを使う、という方法も考えられるところです。

たとえば、米ドル建て商品を買っている場合、日経平均株価に連動するETFを信用売りしておくと、ドル安になって日経平均株価が下がれば、米ドル建て商品の目減りをカバーすることができます。逆に、FXでドル売りをしているなら、日経平均株価に連動するETFの「買い」がヘッジの役割を果たします。

また、日本株市場が引けた後、たとえば深夜に海外でショックが起きたとき、日本株の買い建玉が多い状況だとしたら、FXのドル売りでヘッジすることも考えられます。日経平均先物や、取引額がその10分の1の日経平均ミニ先物を売るほうが直接的なヘッジにはなりますが、午前3時から9時までの間、日本の先物市場は閉まっています。その時間帯に何か起きたときには、ドル売りを検討してみてください。

なお、「日本株も買っている、ドルも買っている」という資産構成は、リスク・リターン度合いを倍化させます。2012年11月以降のように「円安が急伸して、日本株も急上昇」という局面ではダブルでおいしい思いができますが、「円高が急伸して、日本株も急落」となると、ダブルパンチでやられることを覚悟しておかなければなりません。


ドル換算すると日本の株式市場は「強い!」

ここで、<その1>の図1-1で見た日米の株価指数のチャートを思い出すと、アメリカ市場は最高値を更新する好調ぶりを発揮してはいますが、日本株との差が拡大していた2009年半ばから2012年まで、ドルの対円レートはずるずると下がっています。円の側から考えれば、その時期、日経平均株価は弱々しい動きに終始していたものの、円はぐんぐん強くなり、変動相場制移行以後の最高値を更新しています。

では、日経平均株価とアメリカ市場と同じ土俵で比較したらどうなるのでしょうか。

図2-2は、S&P500の推移と、日経平均株価をその時々のレートでドル換算したチャートです。円ベースでは弱々しい動きに見えていた時期も、 ドル換算の日経平均株価はアメリカ市場に全くひけをとっていません。そして、昨年11月来の上昇でアメリカ市場との差はほぼ解消されています。

ちなみに、このドル換算の日経平均株価の推移は、日本株を買っている外国人のフトコロ事情を表すものとも言えます。ドルを売って円を買い、その円で日本株を買っている外国人からすれば、日本株が値下がりしていても円が高くなる、円が安くなれば日本株が値上がりする、ということで、日経平均株価が弱々しかった時期もそれなりに儲かっていたのではないでしょうか。日本人でも、FXでドルを売り、日経平均株価に連動するETFを同額分買っておけば、外国人と同じ気分が味わえます。




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