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【JPX日経400】日経225・TOPIXとどこがどう違うのか

日経225とTOPIXの欠点(?)をカバーする新指数

1月6日、日本経済新聞社と日本証券取引所グループおよび東京証券取引所が共同開発した新指数「JPX日経400」の算出がスタートしました。概要を簡単にまとめると、以下のような内容です。

【構成銘柄】

東証(1部、2部、マザーズ、JASDAQ)を主市場とする銘柄から選定された400銘柄

【銘柄選定・入れ替え】

過去3年間の売買代金と毎年6月末の選定基準日の時価総額をもとに流動性の高い1000銘柄を選定したうえで、3年平均ROE、3年累積営業利益、時価総額の3指標を、それぞれ40%・40%・20%の割合で点数化。さらに、ガバナンスやディスクロージャーの観点から定性的な評価を加えて最終的なランキングの上位400銘柄を選定します。指標性を維持する観点から、構成銘柄の入れ替えは毎年1回、8月末の「定期見直し」時に行います。経営再編や経営破綻などで銘柄数に欠員が出た場合でも、原則として途中では銘柄の充填は行わず、「定期見直し」の 際に欠員銘柄数を補充し、400銘柄に戻します。

【指数の算出方法】

浮動株比率で調整した時価総額型指数で、構成銘柄の浮動株調整済み時価総額を「基準時価総額」で割り、起算日2013年8月30日の値を10.000ポイントとして、これに掛けて算出します。

基準時価総額は、銘柄の増減、株式分割など構成銘柄の市況によらない時価総額の変動を調整し、指数としての継続性を維持するための数字です。なお、指数に占めるウエイトが大きい銘柄については、構成銘柄全体に対する選定基準日時点でのウエイト1.5%を上限としたキャップ調整がなされます。

【より詳しく知りたい方は】

日本経済新聞社:http://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/profile?idx=jpxnk400

東京証券取引所:http://www.tse.or.jp/market/topix/jpx_nikkei.html


そもそも、この指数を開発した狙いは何かというと、東証のサイトでは「資本の効率的活用や投資者を意識した経営観点など、グローバル基準に求められる諸条件を満たした『投資者にとって投資魅力の高い』会社で構成された株価指数をつくることによって、日本企業の魅力を内外にアピールするとともに、持続的な企業価値向上を促し、株式市場の活性化を図る」としています。

確かに、債務超過や営業赤字企業は選定対象外としていたり、ROEを点数化して銘柄選定基準に加えたり、「投資魅力」に対する配慮がうかがえます。ただ、同じ時価総額加重平均型のTOPIXと比べた場合、それ以上に特徴的ともいえるのは、構成銘柄数を東証1部に限定せずに「400」としたことでしょう。TOPIXは「東証1部上場の全銘柄が対象」で銘柄数無制限ですが、これでは、たとえば1部昇格銘柄が続出して対象銘柄数が増えれば、それが東証1部全体の時価総額と指数の値との関係に影響することになってしまいます。その点をこの新指数はカバーしています。

さらに特徴的なのは、指数採用の時価総額が大きく、採用銘柄の全採用時価総額に対するウエイトが大きい銘柄は、定期見直し時点でウエイトが最大でも1.5%になるようなキャップ調整がなされる点です。これによって、一部の特定銘柄の値動きによって指数が大きく動くようなことは回避されます。

これは、昨年の一時期、日経225におけるファーストリテイリングの寄与度があまりに大きいことが問題視され、「日経ユニクロ指数」とまで揶揄されたことが背景にあると思われます。それが、この指数開発の発端だったのでは? という気もするわけですが、いずれにしても、このキャップ調整が導入されたことで、構成銘柄数以外の面でもTOPIXとの差別化が図られています。


寄与度トップはソフトバンク。トヨタよりもホンダが高ウエイト

では、キャップ調整によって、TOPIXとどんな違いが出るのか。まずは、キャップ調整の対象となった銘柄を見てみましょう。この指数もTOPIX同様、「基準時価総額」「指数用発行済み株式数」は公表されません(有料情報)。よって、一般の個人が構成銘柄の株価動向によってこの指数のリアルタイムの値を出したり、各構成銘柄の寄与度を調べることはできないのですが、いろいろ要望が出ているのか、東京証券取引所では、構成銘柄が指数に占めるウエイトを月1回ペースで公表するようになっています(PDF形式の一覧表)。

12月末時点のデータを見ると、TOPIXの浮動株比率「tpx.FFW(Free Float Weight)」と、キャップ調整されたJPX日経400採用銘柄の浮動株比率 「jpx.FFW」の違い「差」がわかります。

<図表−02>キャップ調整された銘柄
コード 銘柄 1月17日 tpx.FFW jpx.FFW
7203 トヨタ自動車 6200 0.65 0.14099 -0.50901
8306 三菱UFJフィナンシャル・グルー 679 0.85 0.31021 -0.53979
9984 ソフトバンク 8888 0.65 0.39203 -0.25797
8316 三井住友フィナンシャルグループ 5374 0.85 0.41778 -0.43222
7267 ホンダ 4141 0.8 0.42954 -0.37046
8411 みずほフィナンシャルグループ 232 0.85 0.53951 -0.31049
9432 日本電信電話 5827 0.885 0.69171 -0.19329
8802 三菱地所 2944 0.8 0.73202 -0.06798
2914 JT 3186 0.75 0.57365 -0.17635
7751 キヤノン 3247 0.7 0.58146 -0.11854
4502 武田薬品工業 4866 0.8 0.75982 -0.04018

このキャップ調整の結果、指数に占めるウエイト上位銘柄は次のようになっています(12月末時点)。この44銘柄で、指数値の半分を占めます。(「.share」は指数に占めるシェア(ウエイト)%、「.cum」はウエイトの累積%、「.rank」はウエイトの順位です)

<図表−03>JPXランキング
コード 銘柄 1月17日 jpx.share jpx.cum jpx.rank
9984 ソフトバンク 8888 2.084 2.1 1
6954 ファナック 17435 1.664 3.7 2
7267 ホンダ 4141 1.621 5.4 3
8316 三井住友フィナンシャルグループ 5374 1.541 6.9 4
8802 三菱地所 2944 1.541 8.5 5
9433 KDDI 6304 1.536 10.0 6
7203 トヨタ自動車 6200 1.502 11.5 7
6501 日立製作所 861 1.481 13.0 8
8306 三菱UFJフィナンシャル・グルー 679 1.467 14.4 9
8411 みずほフィナンシャルグループ 232 1.433 15.9 10
4502 武田薬品工業 4866 1.393 17.3 11
8801 三井不動産 3628 1.365 18.6 12
3382 セブン&アイ・ホールディングス 4288 1.337 20.0 13
9432 日本電信電話 5827 1.329 21.3 14
8604 野村ホールディングス 799 1.265 22.6 15
2914 JT 3186 1.259 23.8 16
7751 キヤノン 3247 1.243 25.1 17
5401 新日鐵住金 337 1.207 26.3 18
8058 三菱商事 2011 1.204 27.5 19
9020 東日本旅客鉄道 8244 1.195 28.7 20
4503 アステラス製薬 6138 1.165 29.8 21
9437 NTTドコモ 1738 1.087 30.9 22
6902 デンソー 5668 1.063 32.0 23
8766 東京海上ホールディングス 3336 1.041 33.0 24
8031 三井物産 1479 1.032 34.1 25
6503 三菱電機 1287 1.023 35.1 26
5108 ブリヂストン 3940 1.012 36.1 27
7201 日産自動車 958 0.962 37.1 28
8830 住友不動産 4963 0.959 38.0 29
7011 三菱重工業 719 0.898 38.9 30
4063 信越化学工業 5877 0.894 39.8 31
8591 オリックス 1724 0.870 40.7 32
9022 東海旅客鉄道 12200 0.859 41.5 33
8309 三井住友トラスト・ホールディング 541 0.833 42.4 34
6301 コマツ 2052 0.809 43.2 35
7270 富士重工業 3055 0.795 44.0 36
8001 伊藤忠商事 1362 0.793 44.8 37
6861 キーエンス 43295 0.790 45.6 38
6758 ソニー 1780 0.776 46.3 39
9983 ファーストリテイリング 38630 0.775 47.1 40
6981 村田製作所 10070 0.759 47.9 41
6326 クボタ 1808 0.736 48.6 42
6971 京セラ 5051 0.725 49.3 43
4452 花王 3355 0.699 50.0 44

TOPIX, JPX400、日経225を並べた表を用意しました。≧こちら。

トップはソフトバンク(9984)。トヨタ自動車(7203)は7位で、ホンダ(7267)のほうが高位に来ています。また、三菱UFJフィナンシャル(8306)は9位と、これも想像以上に低いランクです。

ちなみに、TOPIXは以下の54銘柄で指数の半分を占めます。

<図表−04>TOPIXランキング
コード 銘柄 1月17日 tpx.share tpx.cum tpx.rank
7203 トヨタ自動車 6200 4.852 4.9 1
8306 三菱UFJフィナンシャル・グルー 679 2.818 7.7 2
9984 ソフトバンク 8888 2.421 10.1 3
8316 三井住友フィナンシャルグループ 5374 2.197 12.3 4
7267 ホンダ 4141 2.116 14.4 5
8411 みずほフィナンシャルグループ 232 1.582 16.0 6
9432 日本電信電話 5827 1.192 17.2 7
8802 三菱地所 2944 1.180 18.4 8
6954 ファナック 17435 1.166 19.5 9
2914 JT 3186 1.153 20.7 10
9433 KDDI 6304 1.076 21.8 11
7751 キヤノン 3247 1.048 22.8 12
6501 日立製作所 861 1.038 23.8 13
4502 武田薬品工業 4866 1.028 24.9 14
8801 三井不動産 3628 0.956 25.8 15
3382 セブン&アイ・ホールディングス 4288 0.937 26.8 16
8604 野村ホールディングス 799 0.887 27.6 17
5401 新日鐵住金 337 0.846 28.5 18
8058 三菱商事 2011 0.844 29.3 19
9020 東日本旅客鉄道 8244 0.837 30.2 20
4503 アステラス製薬 6138 0.816 31.0 21
9437 NTTドコモ 1738 0.762 31.8 22
6752 パナソニック 1342 0.759 32.5 23
6902 デンソー 5668 0.745 33.3 24
8766 東京海上ホールディングス 3336 0.730 34.0 25
8031 三井物産 1479 0.723 34.7 26
6503 三菱電機 1287 0.717 35.4 27
5108 ブリヂストン 3940 0.709 36.1 28
7201 日産自動車 958 0.674 36.8 29
8830 住友不動産 4963 0.672 37.5 30
7011 三菱重工業 719 0.630 38.1 31
4063 信越化学工業 5877 0.626 38.7 32
8591 オリックス 1724 0.610 39.3 33
9022 東海旅客鉄道 12200 0.602 40.0 34
8309 三井住友トラスト・ホールディング 541 0.583 40.5 35
6301 コマツ 2052 0.567 41.1 36
8601 大和証券グループ本社 1013 0.558 41.7 37
7270 富士重工業 3055 0.557 42.2 38
8001 伊藤忠商事 1362 0.555 42.8 39
6861 キーエンス 43295 0.554 43.3 40
6758 ソニー 1780 0.544 43.9 41
9983 ファーストリテイリング 38630 0.543 44.4 42
6981 村田製作所 10070 0.532 44.9 43
6326 クボタ 1808 0.516 45.5 44
6971 京セラ 5051 0.508 46.0 45
4452 花王 3355 0.490 46.5 46
6367 ダイキン工業 6185 0.486 46.9 47
8750 第一生命保険 1730 0.474 47.4 48
6502 東芝 502 0.474 47.9 49
7974 任天堂 14645 0.468 48.4 50
8725 MS&ADインシュアランスグルー 2720 0.452 48.8 51
7261 マツダ 558 0.440 49.3 52
6273 SMC 27675 0.431 49.7 53
8053 住友商事 1332 0.418 50.1 54

TOPIX, JPX400、日経225を並べた表は、≧こちら。

TOPIXの算出対象でこの54位内に入っているパナソニック(6752)、大和証券(8601)、任天堂(7974)は、利益基準によってJPX日経400には入っていません。

他方、主市場が東証1部ではなく、TOPIXの算出対象にはなっていないものの、JPX日経400に選定された銘柄は13銘柄あります。

<図表−05>非TOPIXでJPX構成銘柄
コード 銘柄 1月17日 jpx.FFW jpx.share jpx.rank
4755 楽天 1798 0.55 0.548 54
3765 ガンホー・オンライン・エンターテ 694 0.35 0.147 151
2702 日本マクドナルドホールディングス 2652 0.5 0.086 234
4751 サイバーエージェント 4430 0.65 0.085 238
7458 第一興商 3085 0.6 0.051 289
2782 セリア 4490 0.5 0.039 321
8508 Jトラスト 1339 0.35 0.030 341
4842 USEN 411 0.45 0.019 368
7593 VTホールディングス 1720 0.5 0.016 378
6256 ニューフレアテクノロジー 12430 0.2 0.015 383
2767 フィールズ 2080 0.35 0.012 390
5970 ジーテクト 3305 0.3 0.011 393
6425 ユニバーサルエンターテインメント 1973 0.15 0.011 394

楽天(4755)のウエイトが結構高いようです。


「日経225-JPX日経400」は「ダウ-S&P500」に対応する関係か

今度は、日経225側から見てみます。日経225の指数の半分は22銘柄で占められています。

<図表−06>225ランキング
コード 銘柄 1月17日 N225.share N225.cum N225.rank
9983 ファーストリテイリング 38630 10.455 10.5 1
9984 ソフトバンク 8888 6.649 17.1 2
6954 ファナック 17435 4.637 21.7 3
9433 KDDI 6304 3.117 24.9 4
6971 京セラ 5051 2.529 27.4 5
7267 ホンダ 4141 2.086 29.5 6
6367 ダイキン工業 6185 1.578 31.1 7
7203 トヨタ自動車 6200 1.547 32.6 8
9735 セコム 5893 1.527 34.1 9
4503 アステラス製薬 6138 1.501 35.6 10
4063 信越化学工業 5877 1.479 37.1 11
8035 東京エレクトロン 5729 1.388 38.5 12
6902 デンソー 5668 1.337 39.8 13
8830 住友不動産 4963 1.260 41.1 14
4543 テルモ 4885 1.221 42.3 15
6762 TDK 4935 1.214 43.5 16
7751 キヤノン 3247 1.203 44.7 17
4502 武田薬品工業 4866 1.162 45.9 18
6988 日東電工 4314 1.068 47.0 19
4324 電通 4120 1.036 48.0 20
3382 セブン&アイ・ホールディングス 4288 1.007 49.0 21
1963 日揮 4240 0.994 50.0 22

TOPIX, JPX400、日経225を並べた表は、≧こちら。

図表05および06を見ると、JPX日経400は、TOPIXと日経225のハーフのような感じにも見えるのですが、過去の値動き(JPX日経400は2011年から遡って算出したデータが日経のサイトにあります)からすると、「限りなくTOPIXに近い」、指数です。

推移があまりにそっくりすぎて、2つの指数のチャートには見えません。両指数の前日比上昇下落率の相関関係を調べてみると、いかにこの2つが似ているか、よりはっきりにわかります。

相関係数は0.996。ほとんど同じ、と言って差し支えありません。

一方、日経225と比べてみると、かなり似てはいるけれども、やや違いはある、という印象です。

JPX日経400という指数は、先述したように、日経225の欠点としてしばしば指摘される「寄与度の高い銘柄を買い上げたり、売り込んだりすることで指数を動かすことができる」という性質を改善するような算出方法にはなっています。ただ、その結果として出来上がったものは、「TOPIXの新バージョン」、という感じがしないでもありません。

とはいえ、TOPIXが株価平均指数というよりは時価総額指数であるのに対して、銘柄数を限定したJPX日経400は株価平均指数になっているのは確かです。その点では、TOPIXの改良は実現されているわけですから、これで、米国のNYダウとS&P500に対応しうる「市場全体を表す2つの株価指数」ができた、と言っていいのかもしれません。

これからの焦点のひとつは、JPX日経400がTOPIXに代わって年金資金をはじめ機関投資家の日本株運用のベンチマークとなるかどうか、です。そんな話もチラホラ聞こえていますが、現段階では噂の域を出ていません。仮にそうなった場合、とくに指数に占めるウエイトが上位の銘柄で、TOPIXよりもJPX日経400の数字(%)が低下する銘柄と、アップする銘柄との間で組み入れ銘柄入れ替え や組み入れ比率の見直しが行われる可能性も考えられます。

たとえば、トヨタ自動車はTOPIXでは4.85%のウエイトがJPX日経400では1.50%に下がっています(13年12月末時点)。そのほかの上位銘柄では、ホンダ(2.12%→J1.62%)、三井住友FG(2.20%→1.54%)、三菱UFJフィナンシャルG(2.82%→1.47%)はウエイトが低下しています。ホンダのように、ウエイトの順位としてはTOPIXよりも上がっていても、ウエイトの数字(%)が下がっている銘柄もある点は注意したほうがいいでしょう。

逆に、ウエイトがアップする上位銘柄としては、ファナック(1.17%→1.66%)、三菱地所(1.18%→1.54%)、KDDI(1.08%→1.54%)、日立(1.04%→1.48%)などがあります。また、TOPIXの非算出対象でJPX日経400に採用され、ウエイトも比較的高い楽天は、この指数がベンチマーク化したときには注目される存在になることも予想されます。

算出がスタートしたばかりの指数ですから、この先TOPIXに取って代わる存在になるのか、それとも“作ってみただけ”の指数で終わるのか。何とも判断のしようがありませんが、この指数に連動する投信やETFの設定がある際には、構成銘柄の直近のウエイトをチェックしておいたほうがよさそうです。

1月28日(火)、JPX日経インデックス400に連動するETF2銘柄が上場します → 東証からのニュース


全くの別件ですが…

「TOPIX100」構成銘柄の呼値の単位が変更されています。(→TOPIX100構成銘柄に対する新たな呼値の単位の導入のお知らせ

1月14日から、TOPIX100(TOPIX Core30+Large70)の構成銘柄で株価が3000円超の銘柄の値刻みが従来の「10円」から「1円」になっています。

1月17日の引値が該当している銘柄
コード 銘柄 1月17日 Topix
6861 キーエンス 43295 Large70
9983 ファーストリテイリング 38630 Large70
6273 SMC 27675 Large70
6954 ファナック 17435 Core30
4661 オリエンタルランド 15545 Large70
7974 任天堂 14645 Large70
9022 東海旅客鉄道 12200 Large70
6594 日本電産 10985 Large70
1878 大東建託 10080 Large70
6981 村田製作所 10070 Large70
9984 ソフトバンク 8888 Core30
9020 東日本旅客鉄道 8244 Core30
9433 KDDI 6304 Core30
7203 トヨタ自動車 6200 Core30
6367 ダイキン工業 6185 Large70
4503 アステラス製薬 6138 Core30
9735 セコム 5893 Large70
4063 信越化学工業 5877 Core30
9432 日本電信電話 5827 Core30
8035 東京エレクトロン 5729 Large70
6902 デンソー 5668 Core30
8113 ユニ・チャーム 5661 Large70
8316 三井住友フィナンシャルグループ 5374 Core30
6971 京セラ 5051 Large70
8830 住友不動産 4963 Large70
4502 武田薬品工業 4866 Core30
9021 西日本旅客鉄道 4535 Large70
6988 日東電工 4314 Large70
3382 セブン&アイ・ホールディングス 4288 Core30
1963 日揮 4240 Large70
7267 ホンダ 4141 Core30
4523 エーザイ 3978 Large70
5108 ブリヂストン 3940 Large70
8801 三井不動産 3628 Core30
4452 花王 3355 Large70
8766 東京海上ホールディングス 3336 Core30
7751 キヤノン 3247 Core30
4578 大塚ホールディングス 3231 Large70
2914 JT 3186 Core30
7270 富士重工業 3055 Large70
4901 富士フイルムホールディングス 3030 Large70

7月22日からは、呼値変更の「フェーズU」として、小数点以下の呼値(つまり、10銭単位)が導入される予定です。

値刻みが小さくなるメリットとしては、1ティックの約定価格の差によるインパクトが縮小され点があげられます。

たとえば、現在の取引値が200円の株を3万株売買しようとする場合、200円で約定するのと、201円で約定するのとでは3万円の差が出ます。3000円超の銘柄で5000株ならば、1ティック10円の約定価格の差は5万円です。となると、そのとき確実に約定できる1ティック不利な値段では売買せずに、板が分厚くても指値を入れて自分の注文に順番が回ってくるのを待つ、というスタンスの参加者も多くなるでしょう。それが、さらに板を分厚くし、値動きを重くして、取引が不活発になる一因ともなります。値刻みが10分の1になれば、1ティックの違いによって払うコストもそれだけ軽くなりますから、その時々で約定できる価格で即時取引するスタンスもやりやすくなります。

他方、値刻みが小さくなると、個人投資家が通常見ている板の気配値(売り買いそれぞれ8本)の範囲大幅に狭まります。たとえば、現在の取引値が200円で1ティックごとに注文が入っている場合、売り気配は201円から208円まで、買い気配は193円から200円まで。全体で193円から208円まで16円分の注文状況を見ることができます。これが10銭刻みとなると、売り気配は200円10銭から200円80銭まで、買い気配は199円30銭から200円までと、1円60銭の範囲しか注文状況がわかりません。そのため、フル板を見ることができる人と、そうでない人との間の有利不利がこれまで以上に出てくるかもしれません。

また、値刻みが小さくなれば成り行き注文によるコスト負担を小さくできますが、見えている気配値が見せ板的なものだった場合には、出した成り行き注文が見えている板には載っていない、とんでもなく不利な値段で約定する可能性がないとも言い切れません。平常の取引高も大きい大型株ならば問題はないと思いますが、取引高があまり大きくない銘柄はとくに成り行き注文には用心したほうがよい思います。


本日紹介したリストの元データは、1枚のエクセルシートに収まっています。ユーザー様向けにダウンロードできるようにしました。データだけのものですが、興味のある方は保存の上、ご自分で数字をいじってみて下さい。

エクセルシートにはオートフィルタをかけています。下の図のようにすると、ソート(並び替え)が楽ちんです。





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