全上場銘柄数からすると少ないように思えるかもしれませんが、皆さんが常日頃から売買している銘柄、注目している銘柄は、この250銘柄の中にきっと入っていると思います。
また、巻末のランキングは、(巻末ランキングの一部)
このランキングと、個別銘柄情報ページ掲載の250銘柄のデータを眺めてみると、ご自身の売買スタンスにマッチした銘柄も見つかるのではないかと考えます。
おそらく、場中の相場動向を日々見ている方は皆さん感じていると思いますが、昨今は、株価指数先物の値動きに現物市場のインデックスを合わせるために個別銘柄を売買しているのではないか、としか思えないような光景を頻繁に目にします。
日経平均株価は日本株市場を代表する株価指数の1つではありますが、この指数は必ずしも市場全体の動向を表しているわけではありません。構成銘柄や指数の算出方法からもわかるように、とりわけ値がさ株の株価に影響されやすい面があります。
各構成銘柄の株価が日経平均株価の何円分に相当しているのか、日経平均株価に対する寄与価格と、その割合(寄与度)を調べてみると、寄与度の上位30銘柄で日経平均株価の約50%になることがわかります。
上位100銘柄の寄与度を合計すると、その割合は、日経平均株価の80%弱です。ということは、残り半分以上の115銘柄を全部束ねても、日経平均株価に及ぼす影響度は2割程度しかないことになります。
昨今のような相場状況で売買をするには、否応なくも株価指数を意識せざるを得ません。その意味で、日経平均株価に対する寄与度の高い上位100銘柄を対象としました。
もっとも、この100銘柄の中でも、寄与度50位以降の銘柄ともなれば、指数に対する影響度はそれほど大きくありません。
となれば、寄与度上位50銘柄」という選び方もあったわけですが、50位以降の銘柄を複数組み合わせればそれなりの影響を持ち得ます。実際、そのような形で売買されているのではないか、とも思える状況が散見されることもあり、寄与度上位100銘柄にしました。
(寄与度について詳しくは、ここをチェック!)
「株価指数を意識する」ということでは、日経平均株価と並んで日本株市場を代表している株価指数・TOPIXに対する寄与度も無視できません。
TOPIXは時価総額加重平均という方法で算出されているため、時価総額が大きい銘柄ほど寄与度が高くなります。その点からすれば、「時価総額の大きい上位○○銘柄」を対象とすることも考えられましたが、そうなると、大型株ばかりが対象となり、日々活発に取引されている中小型株や新興株はほとんど対象外となってしまう可能性があります。
そこで、売買代金の大きさを選定条件としました。
株式市場全体の指標としては、売買代金よりも出来高のほうが気にされることが多いように思いますが、1単元の株数が異なる銘柄を「出来高」という土俵で比較することはできません。
その点、売買代金であれば、売買された株数はどうであれ「その金額分だけ取引がなされた」という意味になるので、同じ土俵で比較可能です。
また、中小型株でも取引が活発になされていれば、売買代金も大きくなりますから、そうした銘柄も対象に入ってきます。
本書では、日経平均株価寄与度上位100銘柄以外の銘柄で、年初来の1日平均売買代金上位100銘柄と、さらに4月来の1日平均の売買代金上位50銘柄を対象としています。「4月来」という条件で対象となった銘柄のほとんどは、今年度に入ってからの売買が活況を呈している銘柄です。