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移動平均の最も基本的な使い方は、「引値が移動平均より高ければロング(買い持ち)」「引値が移動平均より安ければショート(売り持ち)」という順張りの売買のシグナルにする、というもの。ところが、実際にそれで儲かるのか、というと、「銘柄によりけり」というのが現実です。
全上場銘柄について検証してみたところ、この売買を続けてトータルの損益がプラスになるのは、上場銘柄の半数以下で、残り半数以上はトータルの損益はマイナスになる、という結果になっています。
トータルの損益がマイナスの銘柄は、むしろ逆の「引値が移動平均よりも安ければロング」「引値が移動平均よりも高ければショート」という逆張りの売買が有効、というわけです。
となれば、注目している銘柄は移動平均のシグナルに順張りで売買するのが有効なのか、それとも逆張りの売買が有効なのか、は是非とも知っておきたいところではないでしょうか。
一体どうすればそれがわかるのか、というと、これが意外なほど難しくありません。過去の株価データと表計算ソフト『エクセル』があれば、その銘柄は「順張り有効型」か「逆張り有効型」か、の判定が、ものの数分でできてしまいます。
この判定で「順張り有効型」と出た場合、短期の移動平均ならば順張りで売買したほうがよい、「逆張り有効型」と出たら、逆張りで売買したほうがよい、と考えてほぼ間違いありません(ただし、移動平均の期間が長くなると、この判定で「順張り有効」と出ても、移動平均のシグナに順張りの売買が機能しないことがあります。短期売買向けの判定法と考えてください)。
「『エクセル』なんて、簡単な表計算くらいしかできない」という人も全く心配はいりません。簡単な表計算で十分です。
しかも、この判定法のやり方は、たとえば「○日移動平均をシグナルにした場合、どのくらいパフォーマンスがあがるのか」とか「前日の引値よりも高く寄り付いたら寄値でショート、前日引値よりも安く寄り付いたら寄値でロング」といった売買の過去検証をするときにも応用することができます。
知っておいて絶対に損しない判定法です。
1年程度のデータなら数秒で保存完了
取りあえず、使わないデータは消去する
値上がりした日の翌日、上がりやすいか、下がりやすいか
買いは「1」、売りは「−1」で簡単に表せる「SIGN関数」
「前日比下落でショート」のポジションは果たして儲かったのか
日々の損益を足し込んでいくとパフォーマンスが出てくる
グラフの横軸は「日付」、縦軸は「累積益」
グラフの種類は「散布図」を選択
データ期間の異なるグラフでより詳細な分析も
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