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【待望の新興株】苦節6年。そろそろ来る頃では…

謹賀新年。本年も変わらぬご愛顧をお願い申し上げます。

JASDAQ指数の「3年サイクル」

「明けない夜はない」「夜明け前が一番暗い」などと言われます。いまが「夜明け前」なのかはわかりませんが、明るい材料もなく、売買はカツカツの昨今、どんより暗く、そして何より寒々しいことだけは確かです。

そんな中、当欄の12月24日付け情報で「低位株の一部に悪くない兆しがある」と述べましたが(いかにも「こじつけ」に見えたかもしれません)、新興株の一部にも、悪くない兆しが見え隠れしています。06年、07年をピークに株価が下がるだけ下がり、“リーマン・ショック”以後はほとんど株価が死んだようになっていた銘柄の中に、ここへ来て出来高が爆増し動きが闊達になっている例がちらほら出ているのです。

派手に高値を更新しているホットな銘柄が続々、というほどの動きではありません。が、新興市場のこれまでの推移からすると、ここへ来ての新興株のそうした動きは気に掛けておきたいところです。

グラフ1は、JASDAQ指数の98年以降の株価の推移です。00年のピーク以降、概ね3年ごとに相場の転換点が到来している様子がうかがえます。

そのサイクルからいけば、底をつけた09年3月以降、この3年間は上昇してもよかったはずなのですが、実際には、安値は割り込まないものの上値も伸びないという、もみ合いのような状態。安値は割り込んでいないとはいっても、楽しかった思い出もこれといって何もない、06年からの急落から数えれば、苦節6年といったところでしょう。

しかし、このもみ合い状態の時間は3年にも及んでいることからすると、時間軸的には、そろそろブレイクの動きが出てもおかしくありません。もし、上方にブレイクするならば、ようやく苦節6年からの脱出となりそうです。

このシナリオの場合、インデックスよりも先行して揚々と高値を更新していく銘柄が登場する可能性があります。

板が薄い新興株の場合、売買する人が集まり始めると、値動きがダイナミックになり、短期で大きな値幅が期待できます。インデックスが未だうじうじやっている最中、そうした先行銘柄で利益があがれば、それが他の新興株を売買する資金となり、そこで得た利益がまた別の銘柄にふり向けられ…、という連鎖も起きてきます。それが拡がって、インデックスも上方ブレイク、となる構図が考えられるわけです。

もちろん、現状からのブレイクが下方向になる可能性もあります。ですから、動きの出ている銘柄をいますぐ仕込むべし、という話ではありません。ただ、そわそわした動きを見せている銘柄をウォッチしておけば、そのブレイクが上方向になる可能性もいち早くキャッチできるはずです。

先述したように、新興株は動きはじめると短期でも大きな値幅が期待できますから、“いち早くキャッチ”が“いち早く利益ゲット”にもつながります。


「何の材料もないのに動きが活発な銘柄に注目

最近目立った動きを見せた新興株の例をひとつ。

プロパスト(3236)の上場来(06年12月)の月足チャートと、2011年4月以降の日々の株価の推移および出来高です。

月足チャートをみればわかる通り、上場翌月の高値から09年2月まで、株価はずっと下げトレンド。株価はピーク時の250分の1以下まで下がってしまいましたが、その「250分の1以下」の水準になった辺りから出来高水準が上がっています。

さらに、その出来高水準が2011年11月、12月と大幅に増加しています。株価的には「全然上がっていない」の域は出ていないとはいえ、これといった材料が何もないにもかかわらず、12月21日、22日、26日、28日にストップ高しています。

この「材料らしきものが何もない」という点は、大きな注目ポイントといえます。市場平均がパッとしない中で先導役を果たすような株価上昇を演じる非主力銘柄には、これといった材料がないケースがままあるからです(その場合、材料が出たり、市場全体の好転が鮮明になったときには「お終い」になることもままあります)。

そこで、この銘柄の値動きを調べてみると、「引値が前日比上昇ならばその日の大引けでロング、前日比下落ならばその日の大引けでショート」という単純な順張り売買で非常に高いパフォーマンスが出てきました。勢いのある新興株には多く見られる傾向ですが、この銘柄の場合、07年1月以降のデータで検証してみたところ、累積パフォーマンスは実に1500%以上と、並外れた高水準です。

もっとも、07年1月をピークから約2年間で株価が250分の1以下にまで下がったという経緯を考えれば、「上がったらロング」はさておき、「下がったらショート」で大いに利益を稼いだであろうことは想像するに難くありません。実際には、この銘柄は非貸借なので、一般にはショート不可。よって、1500%もの高パフォーマンスは「絵に描いた餅」なのですが、では、「上がったらロング」だけならばパフォーマンスは期待できないものなのか。これを調べてみました。

Aが実践可能な「前日比上昇ならロング」の累積パフォーマンス、Bは画餅部分「前日比下落ならショート」の累積パフォーマンスです(いずれも翌日大引け手仕舞いを想定)。意外や意外、データ最終時点において、ロングもショートも累積パフォーマンスは約750%ずつ、という結果です。

グラフ中に示してある「上昇下落率の累積(%)」は、日々の上昇下落率を足し込んだ値で、これが右肩上がりになっていれば株価上昇局面、右肩下がりは株価下落局面を意味します。これとAのグラフを照らし合わせてみると、この銘柄は、強い上昇局面が来たときには「上がったらロング」が非常に利益を伸ばすことがわかります。

この銘柄に限らず、市場全体が閑散としている中で、不穏な動きが出ている銘柄、何の材料もないのに連日S高する銘柄の動きは、その先の市場全体の動向を示唆しているかもしれません。そうした銘柄を見つけたら、日々動向をチェックしてみてください。もし、その上昇が強く、継続しているようであれば、この銘柄と同様、ほとんどは「上がったらロング、下がったら手仕舞い」の順張り売買が奏功すると思われます。



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