４月、５月と実にひどい下落でしたが、日経平均株価は６月４日の8238.96の安値をもって、目先反発に転じた模様です。

この2ヶ月少々の下落によって、日経平均株価は１月から３月までの上昇値幅分がほとんど全部チャラになったわけですが、個別に見ると、あの下げ局面でも底堅く、その後の値戻しも良好で、すでに３月、４月につけた高値に接近している銘柄も少なくありません。

表１：2012年３、４月高値接近銘柄リスト

コード	銘柄名	業種	6/22 引値	高値	2012年
2466	ＰＧＭホールディングス	サービス業	63800	63900	4/23
8850	スターツコーポレーション	不動産業	439	440	3/21
4339	スターキャット・ケーブルネットワーク	情報・通信	79000	79200	3/8
3337	サークルＫサンクス	小売業	1772	1778	3/28
3272	エイブル＆パートナーズ	不動産業	576	580	4/17
2702	日本マクドナルドホールディングス	小売業	2284	2313	4/18
4523	エーザイ	医薬品	3340	3385	3/27
2229	カルビー	食料品	4855	4925	4/16
4528	小野薬品工業	医薬品	4715	4790	3/21
3053	ペッパーフードサービス	卸売業	53300	54200	4/27
6322	タクミナ	機械	617	628	4/10
9385	ショーエイコーポレーション	倉庫・運輸関連業	174	178	3/21
2226	フレンテ	食料品	2014	2065	4/25
3234	森ヒルズリート投資法人	REIT	333000	341500	4/2
7616	コロワイド	小売業	611	627	3/6
4550	日水製薬	医薬品	760	780	3/26
3640	電算	情報・通信	1948	2000	3/19
2752	フジオフードシステム	小売業	193700	198900	4/27
4767	テー・オー・ダブリュー	サービス業	544	559	4/2
3148	クリエイトＳＤホールディングス	小売業	2211	2275	4/25
7222	日産車体	輸送用機器	847	872	3/27
9966	藤久	小売業	1330	1371	4/19
9900	サガミチェーン	小売業	676	697	4/26
8096	兼松エレクトロニクス	情報・通信	888	916	4/2
2668	タビオ	卸売業	728	751	4/10
7740	タムロン	精密機器	2612	2699	4/2
7442	中山福	卸売業	628	649	3/23
8920	東祥	サービス業	683	706	3/16
1982	日比谷総合設備	建設業	889	919	3/30
7475	アルビス	小売業	205	212	4/27
7459	メディパルホールディングス	卸売業	1045	1081	4/2
9009	京成電鉄	陸運業	631	653	3/27
7450	サンデー	小売業	626	648	4/5
4925	ハーバー研究所	化学	2637	2730	3/27
6328	荏原実業	機械	1253	1298	4/4
4555	沢井製薬	医薬品	8580	8890	4/9
3141	グローウェルホールディングス	小売業	2612	2708	4/25
2875	東洋水産	食料品	2087	2164	3/29
2924	イフジ産業	食料品	480	498	3/19
9607	葵プロモーション	情報・通信	520	540	4/2
7453	良品計画	小売業	4280	4445	4/18
3421	稲葉製作所	金属製品	1051	1092	4/26
9658	ビジネスブレイン太田昭和	情報・通信	480	499	3/23
8153	モスフードサービス	卸売業	1540	1602	3/27
8255	原信ナルスホールディングス	小売業	1393	1450	3/27
7524	マルシェ	小売業	718	748	3/23
9608	福山コンサルタント	サービス業	287	299	4/3
2712	スターバックス　コーヒー　ジャパン	小売業	48950	51000	3/27
2764	ひらまつ	小売業	76300	79500	3/27
2267	ヤクルト本社	食料品	3005	3135	4/23
3151	バイタルケーエスケー・ホールディングス	卸売業	720	752	4/26
2218	日糧製パン	食料品	111	116	3/27
9058	トランコム	倉庫・運輸関連業	1662	1738	4/27
2224	コモ	食料品	1525	1595	3/22
8767	ウェブクルー	保険業	509	532.5	4/19
9531	東京ガス	電気・ガス業	384	402	4/3
5929	三和ホールディングス	金属製品	318	333	3/27
3065	ライフフーズ	小売業	167	175	4/16
2809	キユーピー	食料品	1175	1232	4/23
4927	ポーラ・オルビスホールディングス	化学	2380	2496	4/26
2378	ルネサンス	サービス業	465	488	3/9
2211	不二家	食料品	199	209	4/27
4765	モーニングスター	サービス業	36650	38500	4/2
7649	スギホールディングス	小売業	2518	2646	4/16
7840	フランスベッドホールディングス	その他製品	175	184	3/8
9359	伊勢湾海運	倉庫・運輸関連業	520	547	3/28
2349	エヌアイデイ	情報・通信	1454	1530	3/27
4549	栄研化学	医薬品	1125	1184	4/24
2811	カゴメ	食料品	1580	1663	3/23
2726	パル	小売業	3785	3985	4/26
7525	リックス	卸売業	738	777	3/26
7615	京都きもの友禅	小売業	962	1014	3/23
1878	大東建託	建設業	7160	7550	3/14
8163	サトレストランシステムズ	小売業	569	600	3/27
4033	日東エフシー	化学	509	537	3/22
7463	アドヴァン	卸売業	791	835	4/27
9708	帝国ホテル	サービス業	2462	2600	3/23

株主優待絡みの銘柄も多いようですが、理由はともあれ、26週移動平均近辺がサポートになっている銘柄が目立つのは興味深いところです。

以下は、優待とは関係なさそうな一例です。

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中には、今年３，４月の高値どころか、昨年のギリシャ危機前の７月高値に迫る上昇を見せている銘柄もあります。

表２：2011年７月高値接近銘柄リスト

コード	銘柄名	業種	6/22 引値	高値	2011年
4781	日本ハウズイング	サービス業	2099	2100	7/26
2653	イオン九州	小売業	1469	1501	7/14
9729	トーカイ	サービス業	1829	1870	7/15
8142	トーホー	卸売業	310	320	7/14
6271	ニッセイ	機械	733	765	7/1
4569	キョーリン製薬ホールディングス	医薬品	1620	1692	7/13
2815	アリアケジャパン	食料品	1614	1686	7/4
9661	歌舞伎座	サービス業	4000	4200	7/8
4299	ハイマックス	情報・通信	599	630	7/5

日々の売買高が少ないのが気になりますが、長期的に見ても良好なトレンドを描いている例です。

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昨年７月のどころか、昨年の震災前の高値が視野に入ってきている銘柄も現れています。

表３：2011年１〜３月高値接近銘柄リスト

コード	銘柄名	業種	6/22 引値	高値	2011年
2228	シベール	食料品	270900	275500	2/14
4337	ぴあ	サービス業	897	915	3/1
2593	伊藤園	食料品	1456	1499	3/24
3320	クロスプラス	卸売業	808	833	1/5
7837	アールシーコア	その他製品	54800	56500	2/7
1414	ショーボンドホールディングス	建設業	2245	2315	3/22
7601	ポプラ	小売業	510	527	1/12
9788	ナック	サービス業	1857	1925	3/24
8117	中央自動車工業	卸売業	490	508	3/7
2217	モロゾフ	食料品	273	284	1/12
9042	阪急阪神ホールディングス	陸運業	385	401	2/18
7510	たけびし	卸売業	455	475	2/7
8842	東京楽天地	不動産業	304	319	1/14
9003	相鉄ホールディングス	陸運業	261	274	3/1
7521	ムサシ	卸売業	1247	1310	2/23
2590	ダイドードリンコ	食料品	3330	3500	2/23
2411	ゲンダイエージェンシー	情報・通信	89700	94300	3/3
3636	三菱総合研究所	情報・通信	1833	1928	1/20
2165	メガロス	サービス業	1110	1170	2/16

これも日々の売買高が少ない銘柄ですが、財務・業績ともに堅そうな一例です。

「これらの高値水準は強烈なレジスタンスになる」と予想するならば、逆張りショートの候補銘柄、「ここまで株価が戻しているのは実力がある証拠だ」と見るならば、順張りロングの押し目買い候補銘柄になりそうです。

　こうした底堅い動きを見せる銘柄がある一方で、当然ながら、この４月、５月にひどい売られ方をしていた銘柄もあります。

　表４は、４、５月の下落が激しかった上位銘柄です。３月までは好調に上昇していたものの、それこそ崖が崩れたような下げに見舞われ、株価が３月高値の半値、あるいは、それ以下になってしまっている銘柄も散見されます。

表４：４，５月の下落が激しい銘柄

コード	銘柄名	業種	6/22 引値	高値	2012年	安値	2012年
4406	新日本理化	化学	543	1297	3/2	390	5/15
6294	オカダアイヨン	機械	219	540	3/19	184	6/4
6890	フェローテック	電気機器	509	1065	3/1	365	6/4
3441	山王	金属製品	490	887	3/6	341	5/15
2405	フジコー	サービス業	362	680	3/15	265	6/4
3266	ファンドクリエーショングループ	不動産業	57	102	3/15	42	6/4
7863	平賀	その他製品	240	569	3/27	235	6/18
3264	アスコット	不動産業	73	139	3/19	58	6/4
4875	メディシノバ	医薬品	134	305	3/14	129	6/5
2195	アミタホールディングス	サービス業	887	1799	3/14	765	5/15
3646	駅探	情報・通信	443	855	3/26	370	5/23
7886	ヤマト・インダストリー	化学	55	96	3/6	44	6/4
7462	ダイヤ通商	小売業	77	135	3/6	63	6/4
9941	太洋物産	卸売業	56	107	3/8	50	6/4
3782	ディー・ディー・エス	情報・通信	3200	4245	3/9	2000	6/5
8927	明豊エンタープライズ	不動産業	82	133	3/21	63	5/15
6055	ジャパンマテリアル	サービス業	2219	4030	3/26	1920	5/15
3624	アクセルマーク	情報・通信	44050	65800	3/13	31550	6/4
3628	データホライゾン	情報・通信	298	547	3/22	263	6/4
6101	ツガミ	機械	565	990	3/28	479	6/14
3658	イーブックイニシアティブジャパン	情報・通信	1790	3230	3/5	1578	5/18
6380	オリエンタルチエン工業	機械	68	106	3/14	52	5/29

ただ、日経平均株価が好調だった１月から３月までの時期も動きは軟調、そのうえさらに、４、５月に強烈に売られていた銘柄の中には、「目先リバウンドか？」という動きを見せている銘柄も出ています。

この銘柄の場合、６月４日の安値から４割近く上昇しています。

この例以外でも、これまで長らく売られ続けてきたものの、ここへ来てリバウンドの兆しを見せている銘柄、あるいは、もう何年も株価が死んだように動かなくなっていたところが、５月後半から６月にかけて急騰している銘柄もちらほら、という感じになっています。

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５月、６月の株価上昇が著しい銘柄も紹介しておきましょう。

表５：５月、６月の急上昇銘柄

コード	銘柄名	業種	6/22 引値	安値	2012年
7985	ネポン	金属製品	300	69	5/15
8783	グラウンド・ファイナンシャル・アドバイザ	その他金融業	68200	16000	5/11
2484	夢の街創造委員会	情報・通信	127900	31500	6/4
2303	ドーン	情報・通信	746	233	5/15
3831	パイプドビッツ	情報・通信	1136	375	5/15
3394	ネットワークバリューコンポネンツ	卸売業	139000	49200	6/4
7873	アーク	その他製品	189	70	5/15
2369	メディビックグループ	サービス業	12000	4600	5/17
6634	ネットインデックス	電気機器	52000	22100	6/4
7748	ホロン	精密機器	27390	13450	5/8
6728	アルバック	電気機器	739	375	5/28
3722	日本ベリサイン	情報・通信	43900	22520	5/16
3858	ユビキタス	情報・通信	71200	38300	6/4
2766	日本風力開発	卸売業	90000	48750	5/15
8938	ロジコム	不動産業	37050	20100	6/4
3739	コムシード	情報・通信	14900	8250	5/22
3754	エキサイト	情報・通信	88500	50300	6/4
6723	ルネサスエレクトロニクス	電気機器	334	198	5/29
6255	エヌ・ピー・シー	機械	379	229	6/4
7827	オービス	その他製品	569	345	5/15
8885	ラ・アトレ	不動産業	23000	14000	5/15

急上昇の理由が全くわからないような銘柄ばかりではなさそうです。いつまで続くかわかりませんが、「再生エネルギー」が材料視されている銘柄が目につきます。

「これまで売り込まれてきた反動が出る」と予想するならば、ロング対象候補に、「目先株価が上がっても、実体は弱い銘柄だ」と捉えるならば、市場全体が下げた局面でのショート候補銘柄にしてもいいかもしれません。