株価指数についてreturn

買われる銘柄、売られる銘柄を「寄与度」で捉えてみる

(本稿は、2009年3月28日時点でのデータを元に作成されています。)

今度は、寄与価格の低い銘柄を見てみましょう。

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表3は、寄与価格の下位30銘柄で、いわばマイナス寄与のランキングです。なお、表1、表2で「前日比(%)」となっていた欄が「市場平均比(%)」となっていますが、これは、前日引値比の上昇・下落率から全体の上昇率(4・1%)を差し引いた数値です。たとえば、ヤフー(4689)の寄付値は前日引値比90円高(プラス0・4%)でしたが、全体の4・1%高と比べるとマイナス3・7%(=0・4%−4・1%)になります。

この30銘柄の中で、見なし額面で調整した株価で1000円を超える銘柄は塩野義(4507)のみで、株価の安い銘柄も少なくありません。また、銘柄の傾向としては、電力・ガスをはじめ、公益株を中心とした内需系が目立ちます。

ここで改めて表2の寄与価格上位30銘柄を見てみると、海外比率の高い外需系銘柄が目につきます。場況コメント的に言えば「外需系が買われ、内需系は売られる動き」といったところでしょう。

ただ、確かにそれで説明できる部分もありますが、高く寄り付いた銘柄の中にはファーストリテイリング(9983)やセコム(9735)など、外需系ではない銘柄も散見されます。そうすると、この状況を「値がさを中心に、日経平均株価に対する寄与度の高い銘柄が買われ、そうでない銘柄を売る(あるいは買わない)動き」と捉えることも可能なのではないでしょうか。

米国株高を受けて、日本市場も高く寄り付かなくてはならない。とすれば、何を買うべきか、という時、まず指数への影響度が高い銘柄群に関心が向かうのはあり得る話です。この日、電力株など公益株が買われなかったのは、日経平均に対する寄与度が高くないため。同じ内需系でもファストリは買われてイオン(8267)が買われなかったのも寄与度の差が一因。大雑把な「化学」というセクターでは、信越化学(4063)、富士フィルム(4901)などが買われて、東レ(3402)、三菱ケミカル(4188)は買われなかったのも同様…。というように、個別銘柄の値動きを「寄与度の差」という視点から説明することもできそうです。

今日の寄与度をチェックしてみる。

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