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トヨタ、本田は04年を境に順張り性が高まる

(本稿は、2009年5月22日時点でのデータを元に作成されています。)

他のセクターも調べてみましょう。図表4は自動車セクターの3銘柄、トヨタ(7203)、本田(7267)、スズキ(7269)です。先に見たハイテク4銘柄は、03年〜04年頃、日経平均に対して順張り型の値動きをしていましたが、同じ時期、この3銘柄はやや逆張りに近い動きをしていたことがわかります。


その後、いずれも順張り性が強くなっています。市場平均に対して順張り性が強いということは、「日本株を買うならば、まずこの銘柄を買っておけ」という位置づけにあると捉えていいでしょう。トヨタと本田は04年後半から順張り型が鮮明になっていますが、この頃から「日本株といえば『ハイテク』よりも『自動車』だ」という流れが出来上がったともいえそうです。スズキは06年以降、順張り型になったのことが見て取れますが、これは新興国市場に対する注目度が高まったことと関係があると思われます。ちなみに、セクターとしては『電気機器』に分類されているデンソー(6902)も、これらの自動車株と似た動きとなっています。

なお、自動車株の直近の値動きは荒れ気味で、パフォーマンスの推移も低下傾向が現れています。今後の値動きには要注意です。

次に医薬品セクターを見てみます。図表1のリストの30銘柄に5銘柄が入っていますが、その中でも上位の武田(4502)、エーザイ(4523)、アステラス(4503)の結果は、図表5のようになりました。08年中は似た動きをしていたものの、それ以外の時期は三者三様といった感じです。個別株の値動きをもたらす要因については「市場5割、セクター3割、個別の事情2割」と言われたりしますが、このセクターは「個別の事情」がより重視されやすいのかもしれません。


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