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【12月権利確定】“優待アノマリー取り”の新視点<その2>

ANAに勝るとも劣らない「ヘッジ効果アリ」銘柄アノマ鳥

9月8日付けの本欄で、6月・12月に権利が確定する銘柄の中から、“優待アノマリー”が確認される銘柄をいくつか紹介しました。さらに、それらの銘柄のロングを全日本空輸(9202)のショートでヘッジする例を見ましたが、月別に見た値動きがANAと似ている銘柄ならば、やはり6月・12月権利確定の優待銘柄のヘッジ役に使える可能性があります。その中には、もしかすると、ANAヘッジよりもよい結果を出す銘柄があるかもしれません。

そこで、ANAと同じ3月・9月に権利が確定する優待銘柄を探してみたところ、まず、神戸電鉄(9046)が浮上してきました。

月別の上昇・下落を調べてみると、12月を除けば、ANAと傾向が一致しています。

では、この銘柄を日本マクドナルドHD(2702)のヘッジにしてみたらどうなるでしょうか。

<図-01>は、日本マクドナルドを「上がりやすい月」の3月〜5月、および9月〜11月の各3か月間ロング、神戸電鉄のショートでヘッジするという想定売買の累積パフォーマンスの推移です。かなり良好な結果といってよいでしょう。とくに直近2年は、ANAヘッジを上回るパフォーマンスになっています。ちなみに、神戸電鉄は無配銘柄なので、空売りにともなう配当金相当額の支払いはありません(ただし、権利付き売買最終日をはさんで逆日歩は発生しやすい。逆日歩コストは検証結果に含まれていません)。

権利確定月の異なる銘柄のロング&ショートが奏功しているのは、ともに優待アノマリーがあることに加えて、長期トレンドの違いも背景にありそうです。

07年7月1日の株価を100とした相対チャートを見てみると、ANAと神戸電鉄の長期トレンドは右肩下がり。対して、日本マクドナルドは08年後半以降、右肩上がりで推移しています。右肩下がりのANAと神戸電鉄はショート、右肩上がりの日本マクドナルドはロングですから、株価のトレンドとポジションの方向が合っているわけです。


トレンドと優待アノマリーがコンボで力を発揮する局面アノマ鳥

神戸電鉄の他に、ANAと月別の値動きの傾向が似ている3月・9月権利確定銘柄を探してみました。

浮上してきたのは木曽路(8160)。前回見た5銘柄同様、これまた“肉系”です。この銘柄をジョイフル(9942)と組み合わせてみると、<図-03>のような結果になります。

木曽路でヘッジした場合のパフォーマンスは09年途中から好転し、11年以降は効果がよりアップしている様子がうかがえます。

この2銘柄の株価の推移を相対チャートで見てみましょう。

約5年の動向を見ると、ジョイフルのほうが下げてはいるものの、優待アノマリーを見込んだ売買のパフォーマンスは利益を出しています。ということは、この銘柄は、トレンドの力もさることながら、優待(プラス配当)の力も相当強いと考えられます。

“リーマン・ショック”のあった08年の動きを見てみると、6月末を境にジョイフルの急落が始まり、9月末から木曽路が急落しています。あたかも権利落ちを待っていたかのような下げではないでしょうか。グラフ3を見ると、08年9月〜11月の木曽路ヘッジのパフォーマンスが飛び跳ねています。株価のトレンドと木曽路の「9月〜11月は下がりやすい月」という優待アノマリーがコンボで力を発揮した格好です。

当然といえば当然ですが、こうした局面は非常に利益があがりやすくなります。ここまで「ヘッジ」という言葉を使ってきましたが、この組み合わせ売買は、トレンドと優待の力(月別アノマリー)を期待した「思惑的な裁定取引」と表現したほうがいいかもしれません。

なお、前回225先物でヘッジする例も紹介しましたが、ここで例に挙げた各外食銘柄および神戸電鉄の日経平均株価に対するベータ値は0.1〜0.4程度と、かなり小さいです(しかも相関性は低い)。そのため、225先物でヘッジすると、各銘柄の半額相当分のヘッジでも「過剰ヘッジ」になります。よって、「各銘柄のロング+225先物で半額分ショート」の組み合わせは、市場全体に対してはベアポジションになると理解しておいてください。

ところで、JALの再上場の日が近づいていますが、JALの月別の値動きはどんな傾向だったのでしょうか。

JALの上場廃止前の最終売買日は10年2月19日。その影響が大きく、1月と2月は大幅なマイナスとなっていますが、「9月〜11月は下げやすい月」という3月・9月権利確定の優待銘柄のアノマリーははっきり現れています。

再上場後の株主優待について、会社側からの公式発表は見当たりませんが、再開(時期不明)するとの噂はあります。株価対策の切り札として、優待カードはまだ伏せている、といったところでしょうか。

これまでの登場銘柄を一つの表にしてまとめておきます。




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