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【REIT指数連動ETF】素直な値動きキャラにトレード妙味

燃える不動産株、上場REIT、REIT指数連動ETF

4月1日、2日とひどい下げ方をした日経平均株価を見て、「これで一旦上げ相場もお休みか」と思った方もいるのではないでしょうか。ところが、日銀政策決定会合でムード爆変。上昇軌道に復帰した模様です。それにしても、相場のいいときというのは、きわどいところまで下がると神風的な好ニュースが出て再上昇、となるものなんですね。相場が悪いときには、サポートぎりぎりで下げ止まったと思っていると、とても悪い材料が出てきて、ギャップでスコーンと下抜けしたりするわけですが。

日銀の新たな金融緩和策を受けて、際立った上昇を見せたのが不動産セクターです。昨年の解散総選挙からの上昇相場の当初も大手を中心に強い上昇を演じましたが、その後は一服感が出ていました。それが3月以降、大手はもとより、中堅も、新興も、一時は存続すら危ぶまれたようなところまでもが、強烈に買われるところとなっています。(ちなみに、弊社の新春セミナーで名前が出たプロバスト(3236)などは、3月終盤から恐ろしいことになっていたりします。)

不動産株が買われるとなれば、当然ながら上場REITも買われています。不動産に投資するファンドのREITは、ファンドの元本部分は不動産市況の動向により価値が増減し、分配金については債券などの利回りとの比較で増減します。元本部分は株式に近く、分配金部分は債券に近い投資対象です。不動産に強気で、国債利回りが低下している昨今(4月5日はすごい乱高下でしたが)、価値が著しく上昇するのも頷けるところでしょう。

現在、東証に上場しているREITは40銘柄近くありますが、今回取り上げるのは、個別の上場REITではなく、東証REIT指数に連動するETF、NEXT FUNDS東証REIT指数連動型上場投信(1343)上場インデックスファンドJリート隔月分配(1345)です (リンク先は運用会社)。

いずれも、大変ホットな状態にあります。

連動元の東証REIT指数の長期推移はこのようになっています。


REIT指数に順張り型の値動きに注目!

REIT指数連動ETFに注目したのは、最近盛り上がっていることもさることながら、トレーディングの観点から見て非常に興味深いキャラがあるからです。いずれのETFも、銘柄自身の値動き(前日比上昇下落)に対しても、東証REIT指数の値動きに対しても、素直な“順張り型”。すなわち、「上がった翌日も上がりやすい」「下がった翌日も下がりやすい」という傾向があります。

青のグラフは、東証REIT指数の引値が前日比上昇か下落かだけをシグナルに、前日比上昇なら引成でロング、前日比下落なら引成でショートという簡単トレードを検証してみた結果です(分配金は考慮していません)。1トレードあたりの利益率は0.4〜0.5%程度と大きくはありませんが、売買手数料ゼロの証券会社なら実践可能かもしれません。

東証REIT指数の移動平均をシグナルに使うと、1トレードあたりの利益がもう少し伸びます。

REIT指数の引値が指数の移動平均より高ければETFをロング、REIT指数の引値が移動平均より安ければETFをショート、という想定売買の検証結果です。3日移動平均をシグナルに使った場合、1トレードあたりの利益は0.7%程度になります。工夫次第でリスク・リターンをより改善させることができそうな感じです。

なお、ETFではなく、個別の上場REITについても検証してみたところ、結果はマチマチ。個別にシグナルを検討したほうがよいでしょう。

REIT連動ETFをトレード対象として検討する場合に、まず気をつけたいのが分配金です。

1343は年4回、1345は年6回分配金が出ます。信用取引で売買する際には、権利付売買最終日をはさんだポジションには注意してください。

もうひとつ、いずれのETFもボラティリティーが急上昇している点も要注意です。

1343のボラティリティーは年率50%近くに達しています。一部には割高感を指摘する声も出ています。リスク管理には十分に気を配りたいところです。






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