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最強の株の買い方「バーゲンハンティング入門」

【ご注意ください!】 ZUU online 掲載記事について


書いた本人が全く与り知らないところで独自編集されています

近年、ビジネス関連などの書籍の記述の一部分を抜粋し、独自編集した記事を掲載する情報サイトが増えているようです。株式会社ZUU(4387)が運営する金融メディア『ZUU online』はそうしたサイトのひとつで、驚いたことに、本書『最強の株の買い方 バーゲンハンティング入門』の5箇所が切り取られ、5回連載の記事として掲載されています。

何に驚いたのかと言えば、まずもって書いた本人の全く知らないところで本書が部分的に切り取られて記事が構成され、サイト上で公開されていたことです。この記事の日付を見ると6月19日から23日までの連載ですが、当の本人がこの記事の存在を知ったのはつい先日の8月3日。全くの別件でGoogle検索をしている中でたまたま偶然遭遇したというのが実情です。

これは一体どういうことかと、とにかく版元の出版社の編集ご担当者に連絡したところ、「ZUU onlineとは以前から当社の販促チームを通じて書籍の抜粋記事を掲載する関係にあり、『バーゲンハンティング入門』についての掲載希望に対してOKを出してしまっていた」とのこと。もしかすると、編集ご担当者にもこの連載記事ことは知らされていなかったのかもしれません。


掲載記事のタイトルや構成は本書の主旨とは無関係です

もちろん、本書を紹介していただけるのは大変有難いことです。ですが、切り取られた5箇所は本書のエッセンスを集約しているわけでは全くなく、おそらくZUU onlineに独自の意図があり、それに活用できそうな部分を本書の主旨とは無関係に抜粋し、記事を構成していると思われます。その結果、記事に掲載されている文章やデータは本書そのままのものであっても、本書に記述されている内容とかけ離れたイメージを持たれる可能性があります。

たとえば、本書第5章「次の超格安バーゲンにも参加するために」の冒頭で、長期的な相場サイクルが完全に上昇相場に転換した後、世界同時株安の大暴落局面で買った株をどうするか。持ち続けるのか、売却するのか。売却するとすれば、どういう視点で実践すればよいかを考察しています。

ZUU onlineではこの部分を切り取り、「"勝ち組の株保有と売却の戦略」というタイトルをつけています。

本書の中には「勝ち組」などという言葉はどこにも出てきません。それ以前に、本書の主旨は「長期的な相場サイクルを将来の資産形成に活かす」ことにありますから、勝ち組であるとか負け組であるとか、そうした発想とは無縁です。

売却に関しても、まず4章で「暴落局面でどの銘柄を買う候補にするか」を提案したうえで、そこで買った銘柄を売る場合にタイミングを捉らえる視点や考え方をデータをあげながら具体的に紹介しています。「儲けている投資家はこういう売り方をしている」というような売却の戦略を例示しているわけではありません。

このタイトルをはじめ、ZUU onlineが独自につけた連載各回のタイトルの中には、本書の内容とは相容れないもの、たった1つの小見出しが章全体を通じての主題のように書かれているものもあります。困ったことに、それがあたかも本書の章立てのような形で記載されています。

これを見たら、この5つのタイトルが本書全体の柱だと勘違いする人もいるのではないでしょうか。


「はじめに」と目次は必ずご確認のうえ購入をご検討ください

本書の本物の章タイトルは以下の通りです。

先に見たZUU onlineの5回連載のタイトルが本書全体の構成だと思い込んだ人が、この章立てで書かれている本書をご購入したらどうなるでしょうか。「タイトルと書かれている内容が全く違う」、場合によっては「騙された!」と思うのではないでしょうか。

タイトルに興味を持った書籍を見つけたとき、少なくとも前書きと目次に目を通してから実際に買うか、買わないかを判断するというのが通常ではないかと思います。本書についても、「はじめに」を読んでいただければ主旨はご理解いただけます。目次を一見すれば、より具体的に本書の構成や話の展開がわかると思います。ただ、実際の本書の内容と、ZUU onlineの連載タイトルおよび記事がこれほどまでに違うなどとは夢にも思わず、あれが本書のエッセンスだと思い込んでしまうと、「はじめに」も目次も見ないで購入しないとも限りません。

そうして“誤って”本書をご購入いただくことがないよう、事前に「はじめに」と目次は必ずご確認ください。これは本書に限ったことではなく、ネット上に出回っている「本記事は、○○氏(著者)の×××(書籍タイトル)の一部を抜粋し、編集しています」といった注記のついた記事の全てについて言えます。その種の記事を掲載する金融情報メディア、プラットフォームは今後も増えると予想されます。くれぐれもご注意ください。

ちなみに、ZUU onlineを運営する株式会社ZUUの公式サイトによると、「お金のリテラシーが向上することで、お金の不安がなくなり、もっとチャレンジできる世界になる」というのが同社のコンセプトだそうです。株式市場に上場して5年になる企業ですが、長期投資の株主にとってはお金の不安がなくなるどころか、逆に不安が増幅しているかもしれません。


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